9月に富山県高岡市福岡町で「アーティスティック・ムーブメント・イン・トヤマ2013」が開かれました。
…というストレートニュースを見て。
コンテンポラリーダンス×富山って、よく見かける気がしまして。
何か土壌があるのか、と調べてみました。
はっきりは分からなかったのですが、富山大学芸術文化学部、高岡市などのネット上の情報をつなぎ合わせると、越中高岡の伝統芸能である雅楽とコンテンポラリーダンスのコラボを通じて、新しい文化の創造を期待する…みたいな流れのもよう。どちらにせよ、地方発のこうした取り組みはぜひぜひ応援したいものです。
で、その「アーティスティック…」の初日に行われた少人数による創作ダンスコンクールは、全国の大学の舞踊科やクラブによる作品の競演でした。
大学が文化の発祥の源であった時代というのは、ほかの芸術においてももう過去の遺物のようにも思えますが、こうしたところへは、ぜひ光を当てて貰いたいものだ、と思います。
ダンスマガジン12月号「美の秘密」は、Kバレエカンパニーの佐々部佳代。
お気に入りのアイテムとして、チークや自家製のジュースを紹介しています。
ページに載っている「ジゼル」のカットが実に美しかった-。
日本人好みの美しさかとは思いますが。
ゆるく読めるページとして、この「美の秘密」という連載は好きなのですが、やはり、バレリーナのイメージがありましょうから、あまり突飛なことは書かれていないな、というのも正直なところ。
意外な話題が出てくると面白いのに、と勝手な感想を抱きつつ、読んでいます。
東京バレエ団は12月14、15日、「ザ・カブキ」を上演します。
今回は、柄本弾とともに、森川茉央が主演。HP上(7月現在となっている)では、15日の主演の予定です。
森川茉央といえば、2010年「オネーギン」でグレーミン公爵役でした。
いろんなメディアで、初めて見たベジャール作品が「ザ・カブキ」と語っています。
今風の顔立ちの森川ですが、最近は由良之助の雰囲気が出てきたように思える…のは思い込みでしょうか。
新しい由良之助が見られるのが楽しみであります。
アリーナ・コジョカルの続き。ダンスマガジン12月号、冒頭の特集はミラノ・スカラ座バレエ「ロミオとジュリエット」。
コジョカルとオシポワのジュリエット競演の話題でした。
このインタビュー記事の中で、コジョカルの役との向き合い方がとても印象的でした。
記事よると、コジョカルはシェイクスピアを何度も読み返し、「ずっとこの場面のことを考えて」きている。
第三幕の寝室のパドドゥについて、「私はずっとこのパ・ド・ドゥが何かを要求していると感じて」きた。
翻訳文章のせいか、届いてほしいところに届かないもどかしさを残す一言なのですが、コジョカルの演技に向かう心を感じさせるようで、とても印象的でした。
元同僚のタマラ・ロホが芸術監督を務めるENBに入ったわけですが。
ENBは実力派のバレエ団であるので「新興」という言葉はふさわしくないのでしょうが…「これから」の勢いを感じさせるところもあり。
面白いことになってくるのではないかと思っています。
その一生に何ともドラマティックなものを感じ、生き様を今もこれからも注目しているバレリーナがアリーナ・コジョカルです。
今夏、ロイヤル・バレエを退団し、その後、イングリッシュ・ナショナル・バレエへ移籍しました。
生まれはルーマニア。9歳で故国を離れてキエフのバレエ学校へ。
その後、キエフバレエ団を経て、ロイヤル・バレエ団へ。
ロイヤルでは、最下級からスタートして、一年半でプリンシパルへ昇格。
メディア等で知る範囲のみではありますが、ハングリーというほど、あからさまではないものの、秘められたエネルギーが、その発言から感じられ、とても魅力に感じます。