バレエの作品には、もともと名作でバレエにしてもやっぱり素晴らしい作品と、筋立てだけ見ると今ひとつなように感じられるものの、舞踊にしたことによって新たに輝きを放つものの二種類があるように思います。
前者はたとえばロミオとジュリエット。
小説として読んでも素晴らしいし、オペラ、映画、それにウエストサイド物語を含めたミュージカルなど、さまざまな展開が楽しめます。
あえてタイトルを挙げませんが、こうしてブログなどでその作品のあらすじを書いてみると、非常に筋立て自体が荒っぽかったり稚拙だったりして、淡々と書くだけではちっとも魅力を感じられないことがあります。それが後者なのでしょう。
何度か書いていますが、バレエ作品になったときに輝きを放つ鍵となるひとつが民族舞踊です。
「コッペリア」や「ライモンダ」のチャルダッシュ、「パキータ」や「ドンキホーテ」のスペインの舞踊など、とても好きです。
きっと、人や情報の行き来が乏しかった時代には、なおのことあこがれを持って見られたのではないかと思っています。