オーストラリアバレエ団の「コッペリア」のDVDを見ました。
90年、シドニーオペラハウスでの収録です。
スワニルダはけがで引退したリサ・パヴァーン。
ミステリアスな窓辺の少女コッペリアに夢中な若者たちが面白くないスワニルダは、演じる人によって、女性にうとまれるキャラになりかねないと思うのですが、リサ・パヴァーンはぎりぎり快活で、女性の目から見てもかわいげのある少女になっているように思えます。
コッペリアに投げキスを送るフランツを見て花を投げつけるシーンも、怒りのしぐさの反面、少しだけやるせない表情を見せるところが可愛い。
オーストラリアバレエ団のコッペリアは、とりわけ衣裳に刺繍やレースをふんだんに使っていて美しいそうで、デザインもかわいらしく、髪飾りも精巧で、こちらも楽しめました。
この欄で以前にも、話がややこしいという印象ーと書いた「シルヴィア」。
27日に開幕する新国立劇場の「シルヴィア」のキャストが先日、発表されました。
ビントレー版は、現代を舞台にしたプロローグを付け加えたり、キャラクターを補完したりして、もともとは無理のあるストーリー展開に説得力をもたせています。
ビントレー版の初演は1993年。
英国バーミンガム・ロイヤルバレエで当時プリンシパルの吉田都がタイトルロールを踊りました。
今回、3日目と5日目のシルヴィアは佐久間奈緒。
英国バーミンガムロイヤルバレエ団のプリンシパルで、新国立は初登場です。
ビントレーのスパイスの効いた新しいシルヴィアに注目しています。