「椿姫」のマルグリットは、衣装の変化も楽しんで見ています。
きらびやかな、とか、民族色豊かな衣装が楽しめる作品はほかにもあまたありますが、比較的シンプルな衣装がそれぞれのシーンに合っていて
好きです。
仮面舞踏会のシーンの、淫蕩な感じのする赤の衣装や田舎の別荘に遊びに行くときのよそゆき的な衣装もよいのですが。
華やかな顔立ちのせいか、黒のパドドゥ、白のパドドゥのそれぞれの衣装、作品のキーワードともなる青の衣装など、華やかな顔立ちのアニエス・ルテステュの場合
シンプルな方が美しさを引き出しているように感じます。
青とか黒は大人女性度全開な感じですが、白は清潔さを帯びていて、パドドゥ自体にもかわいらしさが覗きます。
同じ白色の衣装でも、訪ねて来たアルマンの父デュヴァル氏を招き入れるシーンでは、ひっつめた髪型のせいもあって、急に痛々しく見えてきます。