新国立劇場バレエ団のDVD「バレエ名作物語 ライモンダ」を見ました。
「ライモンダ」は中世の物語。伯爵夫人の姪のライモンダが婚約者で騎士のジャンが戦地から戻るのを待っています。
婚約者の帰還を待っているところに現れたのは、サラセンの首領アブデラーマン。ライモンダに求婚し、略奪しようとしたその時にジャンが戻り・・。
ストーリーはシンプルで、起伏もあまりありません。物語を中心に見ようとすると、ちょっと退屈に感じる人がいるかもしれないと思うほどです。ですが、その分、ストーリーに頭を働かすことなく、美しさに没入できる作品のように思います。
第一幕のヴェールのバリエーション、夢の場のパ・ド・ドゥ、第三幕の民族舞踊、結婚式のバリエーション・・など見せ場は枚挙にいとまがありません。
主演のザハロワの美しさは息をのむほど。長野由紀さんが評論しているように、本当に彼女の個性によく合った作品でもあると感じました。