「パゴタの王子」のビントレーバージョンは、「菊の王国」の物語。
主人公のさくら姫が、サラマンダー(おおとかげ)の姿に変えられた兄とともに、継母に事実上乗っ取られた自国を取り戻そうと旅をする、というストーリーです。
新国立劇場のバレエ団のブログには、登場する妖怪の衣装合わせの様子の写真がUPされていました。和服に妖怪に・・一歩間違うとキワモノになりかねない素材ですが、きっとビントレーの手で、洗練された舞台に仕上がってくるのだろう、と思います。
ほとんどのバレエ作品では、男女の恋愛がひとつの軸となりますが、ビントレーはあえてロマンスの要素を外し、家族愛をモチーフにしています。
「没後150年歌川国芳展」に寄せたインタビューで、ビントレーはロイヤルファミリーに代表されるような「家族の絆」こそ日本の強みであるーという意味のことを語っていました。
昨日発売のダンスマガジンの表紙は、さくら姫役の小野絢子でした。今回の配役の中で、さくら姫は小野絢子がぴったり合う気がします。清楚なさくら姫はまさに古きよき日本的なイメージです。