パリ・オペラ座のヌレエフ版「眠れる森の美女」をDVDで見ました。
オーロラ姫はオレリー・デュポン、デジレ王子はマニュエル・ルグリ。ルグリはエトワールを23年務めて引退し、2010年シーズンからはウイーン国立歌劇場バレエ団の芸術監督となっています。
眠れる森の美女は、バレエスタジオなどの発表会で3幕を見かけることは多くありますが、上演時間が長く、通しでの公演となるとやはりプロに限られます。
多くのバレエ作品の中でも、悪と善との対立軸が際立っていますが、悪のカラボスもなぜか胸を突くような邪悪さはなく、全体的に華やかさと美しさの満ちた作品という印象があります。ルイ14世時代への賛歌という作品の性質上、そういうイメージがあるのかもしれません。
起伏に欠けるような気もしていましたが、主役だけでなく、郡舞のひとつひとつも見惚れるほどに美しく、絢爛豪華な舞台に魅せられました。