バレエかじり始めのころ、「クラシックチュチュ」と「ロマンティックチュチュ」を誤解していました。
古典的なニュアンスのある「クラシック」の方がもともとあるものだと思い込んでいたのですが、実際はロマンティックの方が先。スカートの丈がふんわりとし て長く、「ジゼル」「ラ・シルフィード」などで使われます。ジゼルなど、幻想的なイメージの作品に、裾の広がった衣裳が符号します。18世紀のロマン主義 の時代に出てきたスタイルです。ドガの絵に出てくる風景もこの時代のもの。
そのあとに出てくるのが「クラシックチュチュ」。丈が短いチュチュです。バレエの動きが高度かつ複雑になり、連続回転やグランパドドゥといった動きもしやすい衣装になりました。
衣裳はこの2つに大別されると言われますが、このほかに「海賊」やジュリエットに使われるワンピースタイプの衣裳があります。衣装レンタルのショップなどでは「ジョーゼット」「村娘」などといったカテゴリーに分けているところもあるようです。
バレエの衣裳は、作品の雰囲気だけでなく、作られた時代背景を思わせ、見るのが楽しみです。