ちょっと書き足りなかったので、「ファラオの娘」の続きを。
ザハーロワのアスピチアはとってもきれいでした。衣装は次々と変わり、2幕で意に沿わないヌビア王との結婚が決まって悲嘆に暮れるシーンの白い花嫁衣裳がとても美しさを引き立てていた感じです。
全編を通して、マリーヤ・アレクサンドロワのラムゼ(アスピチアの侍女)に引き付けられました。2幕のバリエーションの足の甲がとても美しい。
アスピチアがラムゼを身代わりに置いて駆け落ちしてしまうシーンでは、思わず、残されたラムゼはどうなるの、と心配も。こういう展開ってよくありますが、侍女って大変だな、と思います。
群舞は圧巻で、さすがボリショイ。
岩田守弘さんが演じる猿の動きはとてもリアルでこちらも感動。
登場シーンは短くて、そこにもこの作品の贅沢さを感じました。
登場人物の感情の機微みたいなものはあまり感じませんが、あえてそういう演出なのでしょうか。見終わってみると、こういうのも嫌いじゃないよね、と思う作品です。