さて、先に少しだけ書いたカルメン。
これはパリ・オペラ座バレエ団2005年のDVDでですが、カルメンを演じるクレールマリ・オスタがまた素晴らしい。
その素晴らしさを一番感じたのは、実はカーテンコールのときでした。
オスタのノーブルな素顔をカーテンコールで見たときに今更ながら、この人はカルメンの少し下卑た、危険な女になりきっていたんだ、と気付きました。
それぐらい、完全にカルメンでした。
プティの振付けがまた、カルメンの小悪魔的な雰囲気をより引き出しているのでしょうか。
ラストで、ホセにナイフを突き出され、平手打ちをされても一向に怯えず、ひるまず死んでいくカルメンの強さは、女性をも引きつける理由ではないでしょうか。