複雑なあらすじのないバレエ作品が好きです。
例えばジェームズ・ロビンズの「コンサート」。
ピアノを中心に、コンサートを取り巻く人たちの様子をコミカルに描いています。
最後にダンサーたちが集まってきて騒ぎが始まるのですが、難しいことを考えずに見られる楽しい作品です。
ラストで昆虫採集の網を持ったピアニストが、蝶々の紛争をしたダンサーを追いかけまわすシーンが、ピアニスト×昆虫採集という思いもよらない取り合わせで笑わせてくれます。
ロマンティックバレエの有名な作品とは別の、ミハイルフォーキンによる「レ・シルフィード」もやはりはっきりした筋書はありません。詩人と空気の精が森の中で踊るロマンティックな作品。時々ですが、バレエの発表会で見かけることがあります。
抽象バレエと言って、いいのでしょうか。右脳全開で造形美に浸れる、音楽の「絵解き」です。