ラ・シルフィード
第一幕
舞台はスコットランドの農家。
今日結婚式を迎える青年ジェイムズはうたたねの夢の中で、空気の精シルフィードと踊っている。そして本当に窓の外からシルフィードが滑り込んできた。
目を覚ましたジェイムズは、夢に見た妖精が目の前にいることに驚き、捕まえようとするが、シルフィードは暖炉の中に消えてしまう。
やがて婚礼の準備がにぎやかに始まる。いつの間にか暖炉で火にあたっているのは、魔女のマッジ。ジェイムズは出ていくよう命じるが、周囲のとりなしでマッジの手相見が始まる。マッジに、エフィーはジェイムズとは結ばれず、友人のガーンと幸せになると言われ、ジェイムズは激昂する。エフィーが婚礼の支度のために別の部屋に移り、一人になったジェイムズの前に再びシルフィードが現れる。婚礼が始まり、にぎやかな舞踊が始まるが、ジェイムズは美しいシルフィードに心を奪われ、ついには花嫁を放って森へ駈け出していく。
第二幕
マッジが手下たちとともに怪しい煎じ薬を作り、スカーフに呪いをかけている。やがて朝が訪れ、さわやかな森の中に、シルフィードを追ってきたジェイムズが姿を現す。ジェイムズとシルフィードは楽しそうに踊るが、ジェイムズはどうしても彼女を抱きしめることができない。ジェイムズの前にマッジが現れ、「これを背にかければ妖精の羽が落ちてシルフィードはお前のものとなる」とスカーフを渡す。だが、このスカーフにはシルフィードの命を奪う呪いがかかっていた。シルフィードはみるみる生気を失い、ジェイムズの腕の中で死ぬ。悲嘆にくれるジェイムズ。婚礼を投げ出したため、婚約者のエフィーはガーンと結ばれてしまった。茫然とするジェイムズの後ろを、エフィーとガーンの幸せそうな婚礼の列が通り過ぎる。
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